文章力を鍛えるために。

文章を自分の「武器」とするために、自分の意見をとにかく書いていきます。

嘘喰い ~見破る、そして喰らう快感~

 

以前、ギャンブル漫画の金字塔、カイジをご紹介しました。

 

edy538.hatenablog.com

 

 

この漫画以外にも、ギャンブル漫画はまだまだありまして。

ギャンブル漫画がなぜ面白いか、というところがお伝えできればいいなと思います。

 

 

というわけで、表題にもありますが、こちらの作品。

 

 

 

 

Kindle版だと無料なんですか。こんなシステムほしかった。当時。

 

新しい漫画買うときって、結構勇気いりますよね。

面白いと聞いてるけど、自分に合うかどうかわからないし。

 

Kindle持ってないんですけど。というかやっぱり紙で読みたい派ですね。

Kindleお持ちの方はぜひ、読んでみてください。

 

 

嘘を喰らい、生き続ける。

 

 

この漫画では、天才ギャンブラーである、主人公の班目 獏(まだらめ ばく)が、

一般人である梶 隆臣(かじ たかおみ)と出会うところから話が始まります。

 

最初は特に、ギャンブルっぽい要素は見当たらないのですが、

廃ビルからの脱出編から、命を賭したギャンブル漫画になっていきます。

 

タイトルにもあるように、相手の嘘を喰い、生き続けているのが、班目獏です。

相手の心理から出る些細な違和感、それを餌に、相手の策を見破ります。

 

そしてそれを利用し、相手を喰らいます。

 

あんた、嘘つきだね。

 

この瞬間の快感が、きっとあなたを包んでくれるでしょう。

 

 

知力と、暴力。

 

この作品の最大の特徴といえるのは、

 

カイジ、またはLIAR GAMEと違い、命が賭かっているということ。

それも生々しく。作中では「暴力」という表現でそれが表されています。

 

どんなに相手を欺こうとも、相手の暴力を抑えるほどの暴力を持たなければ、

それは無意味なものとなってしまいます。

 

この考えは「嘘喰い」の最大の特徴でもあり、面白さの一つです。

戦闘シーンがかなり多く、躍動感のある絵は、格闘漫画に引けをとりません。

 

 

正直、動きがありすぎて、私は何が起こっているかよくわかりません。

 

それくらい、躍動感があります。面白いですね。

 

 

天才と凡才の共闘。

 

 

主人公は、天才ギャンブラー獏ですが、梶ももちろん仲間として動いていきます。

時には単独で、時にはチームとして。

 

私を含め、読者の方は天才より、凡才の方に感情移入できるのではないでしょうか。

 

梶君が単独で頑張っている姿は、天才的なそれではありませんが、

とてつもなく魅力があります。私は7ポーカー編での覚醒は大好きです。

 

 

梶君を見ていると、相手にどう勝つかを考えるというよりは、

相手がどう考えているかを先に読めるかどうか、が重要なのだと感じます。

 

勝負の世界では当たり前のようなことですが、それを体現してくれています。

 

彼の恐怖心や、希望、そして人間味。

これらが弱みでもあり、強みでもあります。

 

私たちと同様に投影しているとしたら、私たちにも同様のことが言えます。

 

 

どんな人にも、弱みと強みがあります。

 

強みを活かすもよし。

弱みを失くすもよし。

 

ギャンブル漫画に必要な才能だけではなく、

こういった人間性があることで、マイルドなストーリーになっている気がします。

 

天から与えられた才覚だけでなく、ここにも注目していただければと思います。

 

 

 

面白いですよ。

読んでみてください。おすすめです。

 

 

 

 

3月のライオン ~涙の足りないあなたへおすすめする3つのポイント~

 

はちみつとクローバーの作者、羽海野チカさんの作品です。

 

 

 

3月のライオン (1) (ジェッツコミックス)

3月のライオン (1) (ジェッツコミックス)

 

 

 

2015年10月現在、11巻まで刊行中です。

 

 

あらすじ

 

主人公は、東京の下町に暮らす、17歳のプロの将棋の棋士=桐山零。

しかし、彼は幼い頃、事故で家族を失い、深い孤独を抱えた少年だった。

そんな彼の前に現れたのは、あかり・ひなた・モモの3姉妹。

彼女たちと接するうちに零は・・・。

 

様々な人間が、何かを取り戻していく優しい物語です。

 

 

本当、やさしいお話です。

 

設定上、将棋の話も多く入ってきますが、

わからなくても大丈夫です。私もわかってませんが、感動できます。

 

勝手ながら、私の思うこの作品の魅力をいくつかご紹介します。

 

 

将棋、そして、プロという世界。

 

主人公の桐山君は、プロ棋士という職業に高校生で就いています。

もちろん、それは偉業中の偉業。天才として周囲から評価されています。

 

その評価は、素晴らしいものではありますが、

一方で彼を苦しめる要因にもなります。

 

彼にとって、将棋の道は選ばざるを得ないものでした。

また、彼が唯一積み上げてきた、希望とも呼べる武器でした。

 

それを失くすことは、彼にとっての絶望と変わりありません。

常に追い込まれ、常に高みを目指さなければいけないプレッシャーがまといます。

 

 

もちろん、プロの世界ですから、真剣勝負です。

高校生だからといって、手加減をするような人たちはいません。

 

そんな世界で生き残ることは、とてつもない努力が必要なのです。

 

しかし、将棋に対する世間の目は、厳しいものです。

 

大会にさっと出て、お金をもらっている。。

趣味だけでお金がもらえていいな。。

 

まったくそんなことはなく、年中将棋に向き合っているんです。

相手の棋譜を眺めて研究し、詰将棋で頭を回転させる、、そんな生活です。

 

そんな将棋、またはプロの世界で、孤独に生きている。

優しい物語の裏で、厳しい世界を対比させているところが、魅力の一つです。

 

 

数少ない、仲間の優しさ

 

この漫画の優しさ成分は、どのキャラクターにもあります。

ありますが、抜きんでているのが、零君の家族ともいうべき、3姉妹です。

 

その裏には、親のいない悲しみももちつつ、

零君には無償の愛情を注いでくれます。私も出会いたかった。あかりさん。

 

同世代となる、ひなちゃんは、天真爛漫な明るい子です。

孤独に戦う零君にとって、それはとても大きな光です。

 

物語を進めていくと、零君の持つ強さで、彼女を守ろうとします。

それは将棋のほかに見つけた、生きる希望でもあるからです。

 

そんなお互いの優しさが美しく、感動できます。

感動成分はこの優しさが主ですね。

 

とにかく読んでほしいと、切に思います。

忘れかけていた気持ちが思い出されるような、そんな気がします。

 

 

誰かの胸にある、問題をテーマに。

 

 

将棋の世界の厳しさ。そして登場人物の優しさ。

それらを、色々な問題が取り巻きます。

 

零君の養子問題。

ひなちゃんの学校、あかり姉妹の家族、その他。。。

 

社会問題にも臆せず切り込んでいく、そんな漫画ですが、

誰でも知っているものなので、考えさせられます。

 

どうすることが一番優しくいられるだろう?

 

そんな形で、答えを一緒に探せます。

この辺は宇宙兄弟にも共通した特徴です。宇宙兄弟も書きたいですね。

 

 

ほかにも、特徴的な絵柄と文字の流れもそうですし、

音楽とコラボしていたりと、魅力はやまないこの「3月のライオン」。

 

まだまだ話は続いていますので、ぜひお買い求めください。

ひなちゃんの光は、とても感動できます。

 

 

 

 

逆転の法則 賭博黙示録カイジ

 

逆境無頼ってなに?

 

私はよく漫画を買います。

アニメや映画でなく、漫画です。本のやつです。

 

最初に読んでいたのはONE PIECEですが、

今やみんな読んでしまってますし、最近はなんか面白くないですよね。(関係者の方すみません)

 

そんな純粋無垢だったころとは異なり、今やギャンブル漫画を読んでいます。

その真骨頂は。。。

 

 

賭博黙示録カイジ(1) (ヤングマガジンコミックス)

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こいつです。

伊藤開司さんです。

 

言わずとしれたギャンブル漫画ですが、やはりこれは面白いですね。

アニメでは「逆境無頼カイジ」となっていますが、逆境無頼って何でしょう?

 

逆境だけど頼らねーぜ、一人で切り開いていくぜ、MAJIDE

 

みたいなことかなと思っていますが、

読んでみると決して一人では切り開いていないお話です。

 

 

どこが面白いの?

 

一言でいうと、成功は準備の先にある。ということを教えてくれる漫画です。

 

お金を取り巻きつつ、自らの経験や勘、相手の心理に合わせて行動を変え、

自らの生存率を上げ、大金を手にするため奔走する。

 

しかし相手はすがすがしいほどのエリート。さらに悪党であるから、慈悲はない。

対するカイジは何も積み上げてこなかったクズ。社会的な信頼もない。

だが、一瞬のひらめきと周到な準備で、状況を一変させていく。

 

相手の心理を読み、行動を変えるというところは、どの世界でも一緒です。

スポーツもそうですが、仕事であったり、恋人であったり。

いつも強く願う、心が覗ければいい。と。確か、そんな歌もありました。

 

 

一見、すごい頭の良い、回転の速い相手に見えても、

実は用意が周到であっただけで、対応力には乏しかったり、

逆に、何もしていないように見えて高をくくると、足元を掬われたり。

 

ただ、成功している人はその準備が当たり前にできて、

しかもその準備はあらゆるリスクに対応できるように、計算されているだけです。

 

成功するためには、準備が必要ですよね。という、実は前向きな話で、

それをわかりやすく教えてくれるのが、この漫画の一番のポイントだと思います。

 

 

キャラクターの持つ魅力

 

登場する悪党も、基本的に正論なんですよね。

 

「人々は金を得るために働いている。言い換えれば、命をお金に換えている。」

 

「明日頑張ろうじゃない。今日頑張った者にだけ、明日が来るのだ。」

 

 

確かに。とうなずける内容かと思います。

 

一方カイジは社会のゴミと言われるような存在ですが、

 

「金を持っていないというだけで、こんな目に。。。まるで罪人じゃないか」

 

そんな、社会的弱者の気持ちを代弁してくれます。(上記は銀と金より引用ですが)

 

 

私を含む、一般的な人は社会的弱者だと思います。

その心理もうまく描き切っているのが、この漫画の面白さと言えるでしょう。

 

 

特徴的な絵?

 

「内容は知っているし、面白いんだろうけど、絵が受け付けないんだよね。」

 

そう断りを入れられるのが多くあります。

 

私はあまり、その気持ちがわかりません。

 

ゲゲゲの鬼太郎はどうですか?

ちびまる子ちゃんはどうですか?

 

当時、特徴的な絵、あまり見たことのない内容で、最初は敬遠されていましたが、

今や国民的なアニメにまで成り上がっています。

 

カイジがそこまで成り上がるとは思っていませんが、

「絵が受け付けない」は、単純に「時間がない」「面倒くさい」の言い換えだと思います。

 

あんなとがった鼻、とがった顎を持つ人はおそらくいませんが、

だから何でしょう?そんなに気になりますかね。

自分で書いた四コマ漫画の方が、読むに堪えないかと思います。

 

 

とりあえず、少しだけでもいいので、読んでみてください。

限定じゃんけん、よくできた話ですよ。

 

 

 

賭博黙示録カイジ 全13巻 完結コミックセット(ヤングマガジンコミックス)

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